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事業性の高い太陽光発電の鉄則

「改正FIT法」「電力システム改革」「パリ協定」を「太陽光発電の普及を進める3つのエンジン」と考えるJPEAの亀田氏。太陽光発電の改正FIT法について聞く。

滞留案件の整理により
事業性高い案件の導入すすむ

今回の改正FIT法は太陽光の導入を抑えようとするもの、と解釈する人もいますが、それは全く違います。今後もしっかり導入していくことが目標なのであり、そのための再スタートなのだと私たちは認識しています。太陽光発電協会(JPEA)としては、今回の改正を基本的にサポートしています。

実際、改正FIT法の中には、これまで私たちJPEAが主張してきたことを反映していただいております。改正の大きなポイントの一つである「滞留案件の整理」も、当協会がずっと要望してきたことでした。太陽光のFIT認定量は約80GWありますが、そのうちの50数GWは運転開始に至らずに滞留してしまっている案件です。この現状は、業界全体にとって決して望ましいことではありません。

滞留案件を個別に精査し、事業の確実性を確認し、事業性の見込みのない案件については仕切り直してもらう。そのようにして滞留案件が整理されれば、系統にも余裕が生まれ、より事業性の高い案件の導入がスムーズに進むこととなるでしょう。数年前の高いFIT価格で認定を受けた案件が減り、最新の安いFIT価格で買い取られる案件の導入がすすむのですから、国民負担を抑えることにもつながります。

長期安定電源に向かう太陽光
計画的な保守点検がカギ

新しいFIT法では、事業稼働中の「保守点検」も重視され、遵守規定が設けられることになりました。これは、太陽光発電の長期安定電源化に向けた取組みの一環として、私たちが長く取り組んできた内容とつながっています。

ただ、保守点検の基本的な考え方については注意が必要です。それは、守点検とは、しっかりした事業計画に基づき、正しく施工された発電設備の、良好な状態を維持するためになされるものだということです。守点検は、いい加減な計画や、ずさんな施工をカバーするためのものでは決してありません。JPEAとしては、FITの買取期間が終わった後も、適切な保守等により、その発電所が、継続的に発電し続けていくことが大切だと考えています。そのための事業計画であり、保守点検なのです。

日本のエネルギーの将来を考えたとき、太陽光発電は、自立した長期安定電源となることが求められています。事業性に優れた案件の導入を促進し、それを正しく維持管理していこうという改正FIT法の考え方は、まさに持続的な太陽光発電のさらなる導入を進めるものと捉えることができるのです。

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電力システム改革を活かし
パリ協定の精神を糧に

私は、今回の改正FIT法を、「太陽光発電の普及を進める3つのエンジン」の1つと考えています。他の2つのエンジンは、「電力システム改革」と「パリ協定」です。

電力システム改革によって、より柔軟な系統運用が進めば、太陽光などの分散型電源は入りやすくなるはずです。また、小売全面自由化によりサービスが多様化するなど、電力の自由市場の発展により、再エネ由来の電気を有効に活用するコスト効率的な新しい仕組みができると期待しています。

昨年末、COP 21で採択されたパリ協定も大きな追い風です。温室効果ガス排出削減に向けて、世界のエネルギー投資の本流は再エネに向かっています。地球規模で環境問題を考えれば、再エネ導入拡大が各国共通の目標であり、課題であることは誰の目にも明らかです。

太陽光発電はCO2を排出しないクリーンな電源です。燃料代の掛からない純国産電源であり、エネルギーセキュリティを高めます。また、拡大する太陽光発電市場は、国内に大きな雇用を創出しています。私たちJPEAは、こうした太陽光発電がもたらす便益を、広く国民の皆さまに享受していただきたいと願っています。改正FIT法、電力システム改革、パリ協定。これら3つの成果を糧に、太陽光発電のさらなる普及に努めてまいります。


一般社団法人 太陽光発電協会(JPEA)
事務局長 亀田正明氏

1985年三洋電機株式会社入社。太陽電池技術の研究開発や太陽電池セルの品質管理等に従事。1998年~2001年には日本電機工業会(JEMA)担当課長として、太陽光発電の標準化事業を担当。2004年には太陽光発電の認証事業創生により、日本電機工業会会長特別賞を受賞。2015年に事務局長就任。


取材・文/廣町公則

※『SOLAR JOURNAL』vol.18より転載

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2016年10月31日発行

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