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電気を自由に選択するために必要な基礎知識

東日本大震災を契機にその歩みを早めた「電力自由化」。しかし、未だに再エネ由来の電気を選択することは容易ではないという。それはなぜなのか。そして、再エネを自由に選べるようになるためには、何が必要なのか。

自然エネルギーの基礎知識
電力小売の全面自由化とは?

電力供給は、発電部門・送配電部門・小売部門の3つの部門に分けられる。発電部門は既に自由化されており、原則として自由に参入できる。それに対して、送配電部門を担うのは政府が許可した事業者に限られているが、送電に関しては、電力システム改革の最終段階として、2020年に「発送電の法的分離」を行うことが予定されている。そして、小売部門に関しては、既に工場などの大口消費者を対象とするについては自由化が実現されていた。

2000年3月に始まった最初の小売自由化では、「特別高圧」区分の大規模工場やデパート、オフィスビルが電力会社を自由に選べるようになり、新しく参入した電力会社からも電気を購入することが可能になった。 その後、2004年4月・2005年4月には、小売自由化の対象が「高圧」区分の中小規模工場や中小ビルへと拡大。そして、ついに2016年4月1日、「低圧」区分の家庭や商店などにおいても、電力会社を選べる「全面自由化」が開始された。これまでは家庭や商店向けの電気は、東京電力や関西電力など各地域の大手電力会社だけが販売していた。しかし今回の全面自由化によって、電気の小売業への参入が全面的に自由化され、家庭や商店も含むすべての消費者が電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになった。

電力供給の概要

①発電(原則自由)

水力、火力、原子力、太陽光、風力、地熱などの発電所を運営し、電気を作る部門。既に原則参入自由となっている。

②送電線(自由化の対象外)

発電所から消費者までつながる送配電ネットワークを管理する部門。ネットワーク全体で電力のバランスを調整して停電を防ぐ。電気の安定供給という重要な役割を担うため、政府が許可した企業(東京電力など各地域の電力会社)が担当。小売部門の事業者が契約している消費者に必要な電力を十分に調達できなかった場合には、消費者に十分な電力が届くよう調整する。

③小売(4月1日から全面的に自由化!)

消費者と直接やりとりをし、料金メニューの設定や、契約手続などのサービスを行う部門。消費者が必要とする電力を発電部門から調達する役割も担う。 どの小売事業者から電気を買っても、これまでと同じ送配電ネットワークを使って届けられるため、電気の品質や信頼性(停電の可能性など)は変わらない。


※『SOLAR JOURNAL』vol.17 より転載

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