太陽光発電

ソーラーシェアリングに追い風! 農地転用期間が10年になる条件は?

ソーラーシェアリングが新たな局面を迎えている。エネルギーと農業、環境と地域経済、様々な課題を同時解決するスキームとして評価はうなぎ上りだ。今回は、ソーラーシェアリングの普及に向け農水省が行っている施策をご紹介。

農地の一時転用許可期間
3年から10年に延長!

農林水産省が発表したソーラーシェアリング促進策の最大のポイントは、一定の条件を満たした農地を対象に「一時転用許可期間を3年以内から10年以内に延長」したことだ。

参考:営農型太陽光の農地転用許可が「10年」に延長!

ソーラーシェアリングを行うためには、架台(支柱)の基礎部分の土地について、農地の一時転用許可を得る必要がある。しかし一時転用の許可期間は、これまでは最長でも3年にすぎなかった。

農産物の生産に支障が生じるなどの問題がない場合は「再許可」可能とされてはいたが、3年ごとに許可を取り直さなければならなかったのだ。これは事業の継続性が3年間しか確約されないということであり、資金調達の面でも足かせとなっていた。

今回、一時転用許可期間が10年に延長されたことで、金融機関からの融資も受けやすくなると期待されている。

10年になる条件とは?
農家主体、荒廃農地活用など

10年の一次転用許可が認められるのは、従来からの要件に加え、以下の3条件のいずれかを満たした場合。

①担い手が所有している農地または利用権等を設定している農地で、当該担い手が下部農地で営農を行う場合。
②農用地区域内を含め荒廃農地を活用する場合。
③農用地区域以外の第2種農地または第3種農地を活用する場合。

①でいう担い手とは、農業経営・認定農業者等のこと。自分の土地で実際に農業を行っている農家さんがソーラーシェアリングに取り組む場合などは、許可期間を延長しようというわけだ。ここには、農家の収入がアップすることで、農業経営の改善が図られ、農業の持続的な発展にも役立つという考えがある。

②は、ソーラーシェアリングによって荒廃農地の再生を促そうという発想だ。ソーラーシェアリングが認められるためには、そもそも太陽光パネルの下で農業が営まれていなければないない。営農だけでは継続が困難な土地でも、太陽光発電事業とセットにすれば採算性も見込まれ、結果として農地を再生することも可能となる。

③は、農地としての重要度が相対的に下っている場所に関しては、ソーラーシェアリングのハードルを下げようということだ。なお、上記の前提としてある従来からの主な要件は、次の通り。

●営農の適切な継続(収穫量や品質の確保等)が確実であること。
●周辺農地の効率的な利用に支障を及ぼすおそれがないこと。
●下部農地で栽培された作物の単収(面積当たりの収穫量)が、地域の同一作物の平均的な単収より2割以上減収していないこと、等。


取材・文/廣町公則

SOLAR JOURNAL vol.26(2018年夏号)より転載

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