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森に学びながら、「人間」として成長していく

「森の中に住みたかっただけ」都会から離れ、森で自然と共存する加藤さん。森での暮らしのコツは、自分が楽しめることをやること。森を楽しみ、森から学ぶことで、豊かな心が育まれる。

森で暮らす

「原始的な暮らしから文明に少しずつ近づいて、あたかも人類の歴史を辿っているような(笑)。最初は家もなかったし、森の開拓から始めたんです」。
そんな「森の暮らし」を10年かけて作ってきた、加藤大吾さん。

本人が「第3の道」と呼ぶその暮らしぶりは、過去に戻るでもなく、未来に進むのでもない。現代文明の先に向かうのではなく、別の文明に向かっているような、そんな感覚だという。
自分で描いた未来に縛られるわけでもなく、その時々の欲求に素直に従った結果が、現在の暮らしなのだ。

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「森の中に住みたかっただけなんです。子供に一番良い刺激がある、土の感覚がある、そんな暮らしがしたかった。
東京・新宿という都会暮らしの中で、実は4歳〜6歳の3年間だけは東京の奥多摩に住んでいたんです。
その幼少時代の記憶なんでしょうか、しばらく森のガイドもしていたんですが、森のスゴさや私たちが森に生かされていることは、頭でわかっていても身体ではわかってなかったんですね。知識はあっても、体感ではなかった」。

加藤さんにとって森の暮らしとは、森に学びながら、人間として成長していくことなのかもしれない。

都市=消費の文化
森=生産の文化

「我が家の子供たちは、暗闇も平気だし、楽しめる強さがある。水も米も味噌もあるし、肉はその辺を走り回ってる(笑)。
都会は消費の文化ですが、森の中は生産の文化なんです。なくなればまた作ればいいだけ。震災時には、森で暮らす強さを実感しました。だからこそ、震災支援にも力を入れました」。

森を切り拓き、種を蒔くと面白いように芽が出て、やがて食べられるまでに成長した。
「食べられるものは自分で手に入れられる」……その想いで、米や大豆、麦も作り始めた。鶏やヤギ、そして馬も飼い始めた。そうこうしているうちに、知らぬ間に自給率が上がっていったのだという。

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ただ自分が楽しいからやっている。だから子供達に手伝いを強要することはしない。
「子供たちはただの労働力ではない。農家の子供達が、農家はキツイ、農家になるのは嫌っていうのは、そんな意識を、子供の頃に焼きつけてしまっているから。
我が家の子供たちは、ゲームより羊やヒヨコと遊んだり、餌をあげたり、野菜を収穫する〝リアル〞を楽しんでいる。今の暮らしを楽しめれば、将来もきっと楽しんでくれるでしょ」。

子供たちは土に触れ、自然の恵みを感じることで、森とつながっているのだ。

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