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原発ゼロはできると確信 小泉純一郎元首相が訴える

11月4日に城南信用金庫本店で開催された「自然エネルギーシンポジウム」に登壇した小泉純一郎元首相が、「原発ゼロはできると確信している」と述べると、会場は拍手喝采が起きた。原発推進からゼロ運動に転身した胸中を語った。

今が自然エネルギーに変えるチャンス

小泉氏は、政府税制調査会会長も務めた元慶應義塾大学名誉教授の故・加藤寛の跡を受け継ぎ、城南総合研究所の2代目名誉所長を務めている。「私が郵政民営化の大事さを知ったのは、加藤先生の郵政民営化に関する著書を読んだから」という縁があったことを披露した。
「過ちて改めざる、是を過ちと謂う」との論語を引用し、「首相だった時に原発を推進していたのは間違いだった」と訴えた。コストの安いクリーンエネルギーだと信じていたが、福島第一原発事故後、勉強すればするほどウソだと分かった、というのだ。
「見抜けなかったのが悔しかったし、恥ずかしかった」――その思いが、小泉氏を原発ゼロ運動へとかき立てている。「総理経験者がなんで今さら原発ゼロ運動をするんだ」との批判も受けるようだが、意に介さない。

小泉氏は、原発の特に大きな問題は「核のゴミ」の捨て場所が見つからないことだと主張する。「産業廃棄物ですら、業者が自分で捨て場所を見つけないと知事から許可が下りない。はるかに危険な核のゴミを捨てる場所なんて、見つけようがない」という。
鹿児島県の川内原発2基が再稼働した事に触れ、「いまだに原発推進するのは不思議で仕方ない」と首をかしげる。「経済界からは、ただちに原発ゼロなんて無理。昔の生活に戻ってしまう、なんて声も聞くが、2年前に完全ゼロになってから何も変わっていない。原発ゼロは必ずできると証明された」と述べると、会場は大きな拍手に包まれた。

1972年に衆院選で初当選した小泉氏は、「よく覚えている」という1973年の第一次オイルショックを引き合いに出し、「物価が20%上昇し、石油が1バレル2ドルから10ドルになった。原発ゼロの混乱の比ではない。しかも、全エネルギーにおける石油依存度70%だった。それでも日本は大きな変化を不屈の精神で乗り切ってきた。石油ショックがあったからこそ環境先進国になれた」と訴えた。
また、ドイツやデンマークでは、全エネルギーにおける自然エネルギーの割合が30%超えようとしており、アメリカでは高速道路の路面そのものを太陽光発電にする実験が行なわれようとしている事例を紹介。実用化への期待を示した。
最後に、「原発の事故は本当に悲惨。被災地の人たちはふるさとがなくなってしまった」と思いを馳せ、「だが、このピンチは日本のエネルギーを自然エネルギーに変えるチャンスだ」と述べた。


取材・文/大根田康介

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