エコロジー TOP食・農活

今年も日本で開催! “アグリッチ”な食イベント

青々とした田園の中、その土地で採れた食材を使って一流シェフが腕をふるう。こんなにも贅沢な1日限定のレストランがあったんです!

見渡す限りに広がる田園風景。地平線まで繋がる田舎道から、各地の美食家たちが続々と集まってくる。今日のディナーの会場は広大な畑の真ん中に置かれた長い一列のテーブル――。
採れたて食材をその場で一流シェフが料理するディナー・イベント「Outstanding in the Field (OITF)」のはじまりだ。

EJ_WOR20160526_03
農場や漁場やワイナリー等の食材の生産地に長テーブルがセットされ、およそ150名が一緒に食事をする。しかし、食べ手はまず生産者や職人等のホストによるツアーガイドを受けてからテーブルに着き、夕方からゆっくりごちそうとおしゃべりを楽しむのだ。食事をしながらも、その生産者や職人から食材にまつわるストーリーを聞いたり、質問をしたり、感想を伝えたりすることで、食べ手(消費者)と作り手(生産者)がつながっていく。

「OITF」は全米各地を周り、毎年5月〜11月に約90回開催されるという。これまでの参加者数は8万人以上。チケットは200ドル程で毎年ほぼ完売し、2015年分もすでにイベントの4割が満席。リピーターも多く、昨年は1人で13回参加したゲストもいるとか。

人気の秘密は料理にもある。「OITF」のシェフはイベント開催地域のトップクラス・シェフ。さらにこのイベントだけの限定メニューをオープンキッチンで提供するのだ。コース料理にはワインがペアリングされ、ゲストを楽しませる。そして最後の1皿がやってくる頃、太陽が沈み、夜がやってくる。こうして食を五感でライブ体験すると、あなたもきっと「今までで一番おいしい野菜」と思わずにはいられないだろう。

EJ_WOR20160526_02

「大地の恵みと生産者に感謝と祝いの気持ちを伝えよう」。そのために「OITF」創業者でシェフのジム氏は「ファーム・トゥ・テーブル」の流れを逆にすることを思い付いた。そして1999年の夏、ジム氏はファームに長テーブルをセットして、シェフと食べ手が生産地を訪れる「テーブル・トゥ・ファーム」のディナー・イベントを始めた。「OITF」のテーマは実は、生産者を讃え敬意を表すことなのだ。

自分の食材をシェフがどう料理し、食べ手がどう味わっているのか、一般的に生産者には見えないことが多い。「OITF」ではそうしたファームからなかなか見えないテーブル側の世界を、感謝の気持ちとともに生産者に直接届いている。そうしてファームとテーブルが近づいた結果、消費者も食材をストーリーごと味わえるようになるのだ。空の下の壁の無いレストランでは生産者と食べ手の間にも壁は無く、両者は双方向でつながっている。

そんな「OITF」が、2016年も日本にやってくる。昨年同様、開催場所は富士山の麓、富士宮市富士北山にある「富士山ワイナリー」。開催日は9月4日、チケットは265ドル。日本の美しい田園風景に囲まれながら、いただく新鮮食材とワイン、日本酒……。参加者にとって、間違いなく2016年最も心を豊かにしてくれるディナーとなることだろう。

EJ_WOR20160526_04

EJ_WOR20160526_05

Outstanding in the Field
「OITF in Japan」チケットは「OITF」のHPにて販売中(サービス料・税別)。雨天時の食事はテントや屋内施設に移動する(ファーム・ツアーは雨天決行)。ビーガンや食品アレルギーへの完全対応は難しいため事前に要相談。
www.outstandinginthefield.com


写真/Ilana Freddye/Outstanding in the Field 文/板村成道

※『SOLAR JOURNAL』vol.14より抜粋

- PR -

アクセスランキング

  1. 全米が注目!最新農業都市モデル「アグリフッド」
  2. 熊本県のエコビレッジ生活「サイハテ」が理想的!
  3. 魚と一緒に栽培!? 海外で広がるアクアポニックス
  4. インドアガーデニングで手軽に野菜を自給自足しよう
  5. スマホで野菜を育てる! 革新的な室内菜園
  6. 移住者の多い街「藤野」 そのおいしい魅力とは?
  7. 新しい住居のかたち? 究極のモバイルハウス
  8. 育てやすく、手入れもラク♪ おうちで水耕栽培
  9. ビニールハウスの中にある素敵な有機野菜レストラン
  10. 食を学ぶ教育を、全ての公立校の必修科目にしよう!
SDGsTV

雑誌

「EARTH JOURNAL」

vol.03 / ¥300
2016年10月17日発売