次世代農業 TOP生産者の取組み

地域のつながりとITで生み出した「食べる宝石」

「食べる宝石」をコンセプトにした高級イチゴが、自分へのご褒美や大切な人への贈り物として売れ筋商品になっている。実現の秘訣は、地元のイチゴ農家の職人技とITを融合した最先端施設園芸にあった。

地元農家の支援を受け
最先端施設で育てるイチゴ

「ミガキイチゴ」の販売元は宮城県亘理郡山元町を拠点とする農業生産法人である、株式会社GRA。山元町は3・11の大津波により沿岸地区6部落が壊滅し、多数の死傷者を出した地域。現在、「継続と躍進」をテーマにコンパクトシティ化を目指し、着々と復旧・復興を進めている。

同社は、復興ボランティアの活動をする中で地域の特産品であったイチゴ生産の復興支援をおこない、2011年末には自分たちでパイプハウスを作り、地元農家の支援を受けながら農業生産法人としてスタートした。そんなボランティア時代からの中心メンバーであり、起業後も代表取締役CEOを務めるのが「10年100社10,000人の雇用機会を創出することを目指しています」という岩佐大輝さんだ。

migakiitigo

「グループ企業も増え、地元のスタッフを含め60名以上の雇用を生み出しています。目標からすればまだまだ小さいですが、魅力的な産業を目指してスピードを加速させていきます」と、目標に向かって意欲的に語る。

GRAグループ全体の海外戦略を担当する渡辺周さんは、「現在、年間60tを生産していますが、国内需要の半分にも満たず、生産が追いつかない状況です。甘くて高品質な日本のイチゴは人気があるので、海外の大きな市場もターゲットにしていますが、品質を落とさずに生産体制をいかに拡大していくかが課題です。まずは人を育てることですね」と付け加える。

123aの本圃4棟のハウスは自動環境制御装置で管理され、そのデータはすべて蓄積・分析される。受粉のためにミツバチたちが飛び回るハウス内では、ヤシの実を砕いたココピートをベースとする高設養液栽培が行われている。

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最先端技術の詰まったこのハウス。説明会やイベントも開催できるホールも完備され、地域の集会所としても活用されている。人と技術、人と地域の密接な関わりの中にGRAが存在するのだ。

ミガキイチゴは、山元町の風土や歴史、地元農家の生産技術や知恵、そして山元町に集うことになった岩佐さんたちの想いが融合し結晶化した、まさに「宝石」そのものなのかもしれない。

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「食べる宝石」のネーミングにあわせ、宝石のデザインがあしらわれたミガキイチゴ各種。さらにGRAでは、ミガキイチゴを使ったスパークリングワインなどの生産・販売も行っている。


農業生産法人 株式会社GRA
代表取締役CEO
岩佐大輝さん
1977年宮城県亘理郡山元町生まれ。24歳でITベンチャーを起業。東日本大震災後にGRAグループを創設。現在5社のCEOを務める。専門はITサービスマネジメント。


農業生産法人
株式会社GRA
〒989-2201
宮城県亘理郡山元町山寺字桜堤47
TEL 0223-37-9634
www.gra-inc.jp


text :Matuura Yosiki

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